おとな女子留学&ヨーロッパ鉄道の旅

おとな女子のヨーロッパひとり旅です。

汗だく☀️😵💦のパリ…これこそサバイバル!

昨日、パリに着いた。
着いたというより、たどり着けた…_| ̄|○

ロンドン出発して、ユーロスター乗っている時までは余裕!

しかし、その悲劇は“パリ北駅”から始まった。

パリ北駅は初めてではない。
去年もブリュッセルから列車で到着したのは、パリ北駅だった。

今回は、この駅の“Left Baggage”に大きなトランクを預けてからホテルに移動する計画でいた。
何故なら、私が予約した安ホテルは、エレベーターがなく、6階まで荷物を持って上がらなければいけないというクチコミを予約した後に知ったからだ。
某予約サイトで安かったので、キャンセル不可の値段で予約してしまった。
これが後から相当な後悔をすることになるとは…。

北駅のインフォメーションは英語が通じるのは、去年実験済み。
荷物預りがあるのは、地下の駐車場の奥だとネットで調査しておいた。金額もそれほど高くなく、2日預けても大したことはない。
しかし、看板はあるが、看板の通りに行くと“壁”に突き当たるだけ。
なので、ここは素直にインフォメーションに聞きに行った。

すると…

「It's closed」

ひぇ~、嘘でしょ。あれだけ調べてきたのに。

無情にも、この一言だけ言い放ってインフォメーションの黒人ナイスガイの説明は終わりだった。

かる~くパニック🌀😱

予定調和大好きな私は、意外と入念に計画準備する方なのである。

だから、この状況にも限らず、きっとあの黒人お兄さんが面倒くさくて嘘をついたに違いない、と思ってみようとして、地下の看板を探すも地下には看板はない。
途方にくれ、仕方ないホテルに向かうかあ、と、Googlemapを開こうとするも開けない。
なぜなら、ネットにつながらないから。
去年もそうだった。
フランスのorangeって通信会社、つながりません。
設定してもつながりません。
フランス、これがストレス!

地下鉄の改札前で、夜も9時過ぎに日本人が途方に暮れている姿を想像してほしい。
ちょっと怪しい人、いや完全に怪しい人だわ!

去年のパリ訪問の際、かなり地下鉄は乗り倒しているので、大体わかっているつもりだった。
しかし、今回のホテルは東側。行ったことのない地区にある。

ネットがつながらないなら仕方ない。
昭和方式だっ!

1.まず、路線図を見る。
2.目当ての駅を探す。
3.乗り換える駅を確認する。

これでOK!

とりあえず、5番の地下鉄に乗る。
Rubliqueなんとか言う2つめの駅で乗り換える。
そこからは、11番の地下鉄に乗り、4つめがJordainだ。
この駅から5分くらいのところにホテルはあるはず。

まず、この5番の地下鉄、乗っている人が違う…雰囲気が全く違う。酔って声の大きなノリノリの黒人の若者多数。
おしゃれなんだろうけれど、ちょっとおばさんにはわからない、ヒップホップ系なのだろうか。
まあ、普通のサラリーマン皆無な感じで、乗るのも、ちょいビビりながら…。
2駅だけだし、ね😉

さて、今度は、乗り換えだけど、この駅にはエスカレーターがなかった。エイヤッと、両手でなんとかスーツケースを持ち上げ、一段一段持ち上げ、なんとか昇りきれた!
そして、11番を探す。
これも昭和方式。看板を探して、どこ行きに乗れば、その駅に行けるか確認。
ここで慌てて乗り間違えると、もっと悲惨なのでちゃんと確認する。
ホームの通路を行ったり来たりすることになるが仕方ない。安全のためだ。
11番のMire des lilas行きに乗ればよいことはわかった。
今度は下り。また、両手で一段ずつ転ばないように注意して降りる。
ホームに到着すると、さっきよりは普通の人もいるので安心する。
仕事帰りのOLとか若い女性もいる。
大丈夫そうかも…。

来た電車がこれ!

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まさに、「欲望という名の電車」に出てきそうな地下鉄。音もガッタンゴットンすごい音を鳴らしながらホームに滑り込んできた。

これで、たどりつける…。
空いていたので、入り口付近に座った。

無事にたどり着けると思いきや、あちら側から怪しいおじいさんが何やら独り言を言いながらやってきた。
こういう人とは目を合わせてはいけない。
下を向いていると、何やらこちらに向かって話しかけているよう。
言葉もわからないし、わからない振りで無視していたら、行ってしまった。
あー、よかった!

駅名をドアが開く度に確認し、乗り過ごさないように気をつける。
やっとJordainの駅に着いた!ここで降りねば!
ところが、ドアが開かない!
近くにボタンもないし、なんか変な鍵みたいなのがあるけれど、引っ張ってみても開かない。
これじゃ降り遅れる!
と思い、慌ててスーツケースを押しながら椅子と椅子の間をすり抜けて隣のドアからギリギリ降りられた(-。-;)

さて、このJordainの駅、改札までは少しの階段があったけれど、エスカレーターもあったので助かった。改札を抜け、さてどっちに進もうか。
一応、駅からの地図は頭の中に入っているので、方向だけ確かめる。
これも駅の中の地図で確認。

いつも、出かけるときは地図を見て、写真のように覚えてからでかけるのが、いつもの私のやり方。車で出かけるときも、曲がるところの目印は覚えておいて、地図を開かなくても行けるようにしていることが役に立った。

解説しておくと、このJordainの駅のあるパリの東側は、ネットのクチコミによれば、いくらホテルが安くても泊まってはいけない地区と書かれていた。移民地区でパリらしくない場所と。

まあ、でも、ロンドンも相当変な人がいるところで暮らしていたから、大したことないでしょ!と、たかをくくっていた。

しかーし、階段を昇って外に出ると、カフェで盛り上がっている声がいきなり聞こえる。
人がいないよりマシだけど、店じまいした商店のシャッターは落書きだらけだ。
街はロンドンよりゴミが少ないが、パリらしくはない。
賑やかなカフェの左は暗い細い道、右はバス
通れる広い道。
とりあえず、広い道をここは選択でしょ!

ただ、この賑やかなカフェを通り過ぎると、急に人気がなくなる。
目の前にカップルが歩いているが、すごい喧嘩をしている。
あろうことか、男が女性をどついている。
DVだよ、これは。
やっちゃいけないヤツ。
うわー、こんな場面に遭遇したくなかったわ( -д-)

さらに、暗闇の中、壁にもたれて立つ少年。

私にしては、めちゃくちゃビビりながらのホテル探し。この次の広めの通りがホテルのある通りのはず。
見ると、看板発見!
奥まってなくて、よかった…。

この時点でかなり汗かいてます。
荷物の上げ下げと、冷や汗と。

ホテルのエントランスというか、ただのドアには鍵がかかっていなかったので、そのままフロントへ。
イスラム系のお兄さんが迎えてくれた。
英語で大丈夫でよかった。 
日本で言えば、錦糸町の古いビジネスホテルって感じかな。行ったことないけれど。

たぶん、息を切らして、フーフー言いながら到着したと思う。
その様子から、やっとたどり着いたことは伝わっていたはず。
パスポートのコピーを取られ、予約時のカードを提示するように言われる。
旅行用のカードを提示すると、番号が違う。もうひとつのデビットカードとも違う。
おかしいね、となり、
“誰かがあなたの代わりに払ってくれたということはある?”
などと聞かれ、そんなわけないじゃん!と言いたかったけれど、言えないので、わからないとだけ答える。
ボスにメールしている様子。
とりあえず、他のカードのコピーを取られ、もうお金は払われているので、市税だけ現金で払ってね、とのことなので1ユーロちょっと支払った。
そして、カードキーを渡され、案の定、6階の部屋と言われた。
カードキーはコツが必要みたいで、カシャっと素早く入れて引き抜くように指示された。

スーツケース…

これを持って6階までは上がれない。

ダメ元で頼んでみた…
このバッグ預かってもらえない?重すぎてとても持って上がれないから、と。

本当はやってないけど、隣の部屋に置いておくから、と置場所も見せて置いてもらえることに。

言ってみるものだ!

必要なものは予めリュックに詰めてきている。
問題はない!

そして、6階までは最後のひとふんばり。

4階くらいから息は切れたけど、無事にたどり着けただけでありがたいと思わないと。

部屋はパリならこんなものでしょ、という広さ。
去年は泊まったホテルは洒落ていて、食堂もロビーもあったが、古い建物で部屋は狭かった。
なので、そんなに違和感もなく、十分!
古いビジネスホテルって感じ。
これも案の定、ドライヤーとシャンプーは置いてなかったので、ちゃんと持ってきましたよ、と。
窓を開けると、カフェの賑わいが聞こえてきて、涼しい風が気持ちいい。屋根の上の景色は昔ながらのパリでした。

ネットが使えないと、明日のモンサンミッシェルツアーの集合場所の確認ができないことに気付き、ホテルのWIFIのパスワードを聞きに、もう一回フロントへ。
さっきは、カードのことで伝え忘れていたようで、壁にはちゃんとWIFIのパスワードが貼っあった。
お兄さんに写真に撮ったら?と。
そして、また6階まで昇ります。

やっと荷物の整理と、貴重品を明日のために入れ替えていたら、日本から念のため持ってきた他のカード類がでてきて、ハッ!と気づく。

もしや…

見てみると、日本で買い物用に使っているデビットカードの番号が、ここの決算で使われた番号と同じのような…。
確かに末尾は同じ。さらに期限も同じ。

これだっ!

と、一目散にまたフロントへ。

もう、息も切れ、言葉も出てこない。

“I,I find…This is …”

しかし、これで伝わり、カードの件も一件落着。

お兄さんには、ホントごめんなさいと何度も謝り、穏やかな無口なお兄さんは笑顔で許してくれました。

よかった!

そして、3度めの6階までの階段。

気がつくと、汗で背中はグッショリ!
何度、冷や汗をかいたことか。
そして、本当の汗も相当かきました。
エクササイズにはなったけれど、心臓にはよくないわ!

私が悪いんだけど…。

お値段から考えれば、ホテルは悪くない。
寝れるし、シャワーも浴びられる。

ただ、私が悪かっただけ…。

楽しようと思えば、パリ北駅からタクシー乗れば済むこと。
ホテルもお金をかければ、安全な場所できれいなホテルにいくらでも泊まれる。

だけど、朝早く出かけて夜遅く帰るなら、高いホテルはもったいない。
もし、よいホテルに泊まったなら、そう思ったと思う。

怖い思いはしたけれど、これもこの先の旅では気をつけなさいと言わんばかりのお出迎えだったと思えば、とても良い経験。
何もなくて、ホントよかったけれど。

ホテルのお兄さんとのふれあいも。
このドタバタがなければ、愛想のないイスラムのお兄さんで終わってしまっていた。

言葉はちゃんと伝わっていなくても、気持ちで会話できて、このおっちょこちょいの日本人おばさんに嫌な顔もせず、付き合ってくれたことは本当に感謝。

実は今日もドアの鍵が開かなくなり、カードキーを見てもらった。
“毎晩すみませんね~”
って言って。

何やら機械に通して、これ壊れているから、なんちゃらと言っていたけど、一緒に部屋まで行くから試してみて、と言われ、やってみたら、一発で開きました。
何でだろう?
あの機械に秘密があるのかもしれないけれど、
“You are god!”
と、言ってしまった。

なんか、普段、当たり前のことが当たり前のようにできてしまうと、一人で生きていけちゃう。
だけど、便利になりすぎているせいか、できないことを誰かに頼んだり、そこで助けられたり、って、なかなか日本ではなくなってきているように思う。

些細なトラブルなのだけど、それをきっかけに、私はこんな人ですってわかってもらえて、あなたはこんな人なのね、ってことがわかるのは、楽しい。

こんな風に思うのは私だけだろうか。

外国に行くと、本当に助けてもらうことが多くて、その中では澄ました顔してはやっていられない。
ニコニコしてお願いしたり、時にはブスッとしてみたり。
言葉が不自由な分、表情や気持ちで伝えるしかないから。
それがかえって、心と心がつながるコミュニケーションになるんだって思うのだけど、日本に帰ってそれをやってしまうと、感情表情too muchな人と思われてしまうので、日本ってちょっとさみしい、と感じてしまいます。

ともあれ、冒険とサバイバルの旅行はこんな風に始まりました。

まだまだ、この先どうなることやら。